円満井会定例能-加茂-

 昨年の延期公演にて『加茂』を舞わせて頂きます。
コロナ感染者数が再び増加傾向にあり非常に不安定な状況ではありますが、宜しければ足をお運びくだされば幸いです。

【加茂 あらすじ】
 晩夏の頃、播磨国(兵庫県南西部)(むろの)明神(みょうじん)の神職一行(ワキ・ワキツレ)は、室明神と御神体を同じくする加茂(かもの)明神(みょうじん)(京都市左京区下鴨)を参詣しに都へ上った。一行は、川辺に白羽の矢を立てた祭壇を見つけ不審に思っていると、女たち(シテ・ツレ)が水を汲みにやってきたので矢の謂われを訪ねた。女は「昔、この里に(はだ)氏女(うじにょ)という女が住んでおり、毎朝夕この川の水を汲んで神に手向けた。ある時、川上から一本の白羽の矢が流れてきて女の水桶に止まった。持ち帰り家の軒にさしておくと女は程なく懐胎し、男子を産んだ。この子が三歳になった時、「父は誰か?」と尋ねると、子は軒にさしてある白羽の矢を指した。すると矢は忽ち(わけ)雷神(いかづちのかみ)となり天へ上っていった。この子と母も神となり、白羽の矢で示された別雷神の神と併せ、加茂三所(かもみところ)の神と呼ぶのである。」と教えた。その後、女は川辺へ下り手向けの水を汲みながらその清らかさを讃えると、やがて自分が神であることを仄めかし姿を消した。<中入>
 その夜、一行の前に末社(まっしゃ)(しん)(間狂言)が現れ、再び神話を語る。暫くして、御祖(みおやの)(しん)(後ツレ)が天女の姿で出現し、祝福の舞を舞う。続いて別雷神が来臨し、雷雨を呼び起こして恵みの雨を降らせ、猛々しい神威を示す。やがて御祖神は(ただす)の森へと飛び去り、別雷神は虚空へと上がっていった。

第一部 12時30分開演
仕舞 経政キリ シテ中野由佳子
能 加茂 シテ柏崎真由子 ツレ村岡聖美

第二部 14時40分開演
仕舞 小塩キリ 辻井八郎    
能 角田川 シテ本田芳樹

第三部 16時50分開演
狂言 瓜盗人 三宅右矩 
能 熊坂 シテ岩松由実

6月26日(土)
会場:矢来能楽堂(東京都新宿区矢来町60)
開演:第一部12時30分(12時00分開場) 14時10分終演予定
入場料:各部3,000円、通し券7,500円(事前の一括購入に限る)

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