能楽について

変わらないものがあっていい。

能は、650年を越える歳月の中で美の様式を紡いできました。人を取り巻く環境は驚くべき速さで移り変わります。けれども、人の心の核となる部分はどんなに時が移ろうとも変わらないものなのでしょう。能は「心」という普遍的で形の無いものに形を与えた芸能です。だからこそ今を生きる私達が観ても新鮮さを失うことはありません。 生きているからこそ感じる心の痛みや、喜び、貴方の想いや記憶の欠片を眼前で繰り広げられる物語と重ね合わせて、貴方だけの舞台を創造し、貴方だけの舞台に出会ってください。

能楽とは

「能楽」という言葉は、能と狂言2つの芸能の総称です。
どちらの芸能も奈良時代に中国より伝えられた散楽に由来します。
能は歌舞劇(ミュージカル)、狂言は笑劇(コント)とお考えください。

能1曲の上演時間は、短いもので約50分。長いもので約120分。
舞台は総勢20名程の手によって支えられています。

能はシテ方、ワキ方、囃子方、狂言方の4つの役割で構成されています。 シテ方は能の視覚的特徴である面(かけない曲も有り)と豪華な装束を纏い、謡と舞で物語を展開し、ワキ方は物語の進行を司ります。囃子方は演奏で物語の世界を構築し、狂言方は物語の深い理解に貢献します。